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タイトル 本の風

第61回 「失敗は成功のもと」

 図書館のヘビーユーザーを自負しているが、アクシデントが発生した。借りた本がみつからない。探し物はいつものこととはいえ、図書館の本となると一大事。いくら探しても出てこない。仕方がないので「本を失くしてしまいました」と、カウンターの職員さんに申告。自分が公共図書館で勤めていたころ、弁償本のやりとりは神経を使う業務だった。すんなり弁償する人ばかりではなく、納得がいかないと怒る人、手続きはしてもそれっきり利用しなくなる人などいろんな人がいた。そんな裏事情がうっすらとわかるので、自分は紛失届を出した後、速やかに同じ本を購入してお返しした。これでまた、後ろめたい思いをすることなく利用することができる。

 もし図書館の本を失くしたり、濡らしたり、汚してしまったときは、悩んでいるよりも正直に申し出て、しかるべき対応を教えてもらうのが一番だ。たぶん怒られることはない(はずだ)。  ちなみにその失くした本は『駅伝ごはん 駒澤大学陸上競技部のスポーツ応援レシピ』大八木京子/著(ベースボール・マガジン社)だ。今年の初め、突然箱根駅伝に夢中になってから、寝ても覚めても第102回箱根駅伝が頭を離れることはない。録画したものを繰り返し見ることはもちろん、予選会の様子や普段の練習風景の動画を探しては、楽しんでいる。しかし見るだけではどうも没入感が足りない。そこで自分も走りだして2か月経った今、やっと習慣になってきた。ゆっくりしたペースながらも、1時間なら走れるようになったので、先日は5キロのロードレース大会に出場してきた。出だしで舞い上がり、とばしすぎて、最初の1キロでもう無理かもと弱気になったが、なんとか制限時間以内で完走することができた。大人になって、これほどいろんな人に「がんばれー」と応援してもらえることは、まずない。控室で着替えをしたら、各自さっさと解散するのもなんだかいいなあ、と思った。

 次の大会は10キロだ。参加費が大して変わらないので、うっかり長めの距離を申し込んでしまった。後悔しても後の祭り。「距離が踏めてない」ので、このままでは「明らかに足ができていない」。私の好きなチームの監督がよくこの言葉を使って、学生たちに喝を入れている。いつでも脳内再生できるほどお気に入りのフレーズだ。  練習場所は近所の川の土手。時々近所の大学の陸上部にも遭遇する。みんな楽しそうにしゃべっているがすごい速さで姿が見えなくなる。かっこいい。芝生では犬がボールを何度も追いかけて走り回っている。すごいスタミナだ。中学生、高校生、シニアの人、走っている人がみんな先輩に見えてくる。自分はまだまだ新入部員。とにかく休まず練習を続けることが今の目標だ。(真)

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