気象庁の予報用語では、日最高気温が35℃以上の日を「猛暑日」、夜間の最低気温が25℃以上のことを「熱帯夜」と定義されているとのこと。しかしそれ以上の高温の日への注意喚起のために、最高気温が40℃以上の日には「酷暑日」、夜間の最低気温が30℃以上の夜には「超熱帯夜」との名称を日本気象協会が独自で定義づけしているというニューストピックを読んだ。名づけることで認識されて理解が進むのだなと関心するやら、言葉を聞くだけで暑さがまとわりつくようでげんなりするやら。
毎日の暑さで体調を崩しやすくもあるのか、最近は健康に関する本のお問い合わせが多い図書館のカウンターです。重篤な病気に関する本をお探しの方は、書架の間で返却や整理をしているときにそっと聞かれることが多いかも。あくまで個人的な見解。
カウンターまでお聞きに来られるのは、新聞の切り抜きを持参するなど、お求めの本が決まっているご高齢の方が多く、しかもほとんどがご婦人。利用者の男女比はそれほど差がないので、図書館員に問い合わせをすることのハードルは高齢男性には高いのかな、とも思うけど、郷土史のことなどを嬉々として話されるのは圧倒的に男性です。対人コミュニケーションは難しい。
問合せの際に新聞の切り抜き持参の方には注意をしてねと、新人にアドバイスをしている古株の私です。
特に医療健康関連の本は発行数も多く千差万別。『○○食べて血糖値が劇的に下がった!』『長生きしたけりゃ○○○!』(例えばのタイトルですよ)など多くが広告欄から切り取りお持ちになるのですが、まあ、所蔵していないことも多いのです。そこで対応したスタッフが「市内にはないですねー、県立図書館にもないですねー」で終わりにしている状況に出くわす古株の私。似たような主題の本があるから、書架にご案内してくださいね、状況が許すならば一緒に書架まで行ってきてねと、優しい先輩風を吹かせています。
普段健康に過ごしている私も少々バテ気味。体をメンテナンスすると決意したのにちっとも通えていなかった整骨院へ予約を入れた。以前、急性腰痛症、いわゆるぎっくり腰になったときにお世話になって以来のお付き合い。月一程度の定期的なメンテナンスが理想的らしいけど、なかなか行けていないのは、施術が痛くて痛くて辛いから。脂汗を流し歯を食いしばって耐える。背中や腰や首よりも、足首やくるぶしのまわりをひたすらゴリゴリされるときが本当に痛い。きっとここら辺のツボが私の悪いところなのでしょう。帰ったら湯船にゆっくり浸かって体を温めて、セルフマッサージもしながら労わることにしよう。
病気ではないはずだけどなんとなく不調、それでも毎日忙しく過ごしている、そんなひとに読んでほしい一冊。『素直なカラダ』(東野柚子/著、講談社、2018.5)はモーニングに掲載されたコミック。舞台は岩手県盛岡市。地元タウン誌で働く栗原かのこと鍼灸師・曲直瀬(まなせ)のお話。施術は不調を和らげるお手伝いだという曲直瀬。「あなたのカラダを治すのはあなた自身です」といい、東洋医学でいう五臓六腑の解説を交えて、物語が進む。かのこ自身も家族も職場の上司もみんな曲直瀬に鍼灸の施術を受ける展開になるのはご愛敬。人間関係が修復されていくにつれて、体もリセットされて元気になっていく様子が清々しい。
心と体は深くつながっていることを改めて考えた。心身一如というそうです。夏のお疲れ残さずに健やかに過ごしましょうね。(石)
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