ライン

週末パティシエールの台所

ライン


12月×日

 今年もカレンダーを選ぶ時期がやってきた。今年はいつまでも暑かったり、突然冷え込んだりと、季節の移ろいが感じられなかった。チラシの料理だけが季節を先取りし、クリスマスケーキやおせち料理が豪華絢爛に踊っている。
 “ハレ”の日の特別な料理が今や日常に溶け込んできた感も否めない。忘年会続きで疲れ気味の胃のために、しばらくは一汁一菜で献立を考えようと思う。

12月×日

 先生も走る12月。天皇誕生日も土曜日と重なったことで、休日スケジュールも一層タイトになっている。クリスマスケーキの仕込みを確認し、焼く日もスケジュールに入れる。クリスマスケーキを焼くと、冷蔵庫の棚がすっきりと視界が広がる。お酒に漬け込むのだから、冷蔵庫でなくともよさそうなものだが、これだけ気温の変化が激しいと、万が一を考えて。

挿絵
12月×日

 年末年始の帰省の前に、できるだけ冷蔵庫を片付けようと、余った食材でピビンバを作る。韓国では、食材の始末もかねて大晦日に作ると聞いた。別名骨董飯。わかめスープとの取り合わせは、栄養バランスもよく、体調を整えるにはうってつけ。ごま油だけちょっと贅沢すれば、ワンランク上の味になる。

12月×日

 白菜は、霜が降りると甘みが出て美味しくなるという話。冷え込む週末、獅子頭鍋を作る。大ぶりの肉団子が獅子の頭のようだと、この名があるという。
 大鍋からはみ出ていた白菜も、やがてしんなり。皆で鍋を囲めば、白菜1株では足りなくなる。ここはやはり晩夏に仕込んだ柚子胡椒でいただきたい。

Copyright (C) yukensha All Rights Reserved.

design テンプレート